こんにちは、INGKです。
TeraTermを使用する際に、16進のASCIIコードでデータを確認したいと思ったことはないでしょうか?
私は、業務で16進数表記の方が、確認が容易だったということがありました。
本記事では、TeraTerm上やログの表記を16進数にする方法を
実際に手順を追いながら画像を用いて説明させていただきます。
事前準備
手順1
TERATERM.INIファイルを開きます。
※デフォルトパスの場合、TERATERM.INIファイルはCドライブのProgram FilesのTeraTermフォルダ内にあります
手順2
図.1の「Display all characters」の「Debug=off」の部分を「Debug=on」に変更し保存します。
ファイル内を「debug」で検索すると「Display all characters」の項目がヒットします。
今回の場合、476行目を変更します。
この設定によって、16進数での表示ができるようになります。

動作環境とTeraTermの設定
次の章で行う動作確認の際に使用した、2台のPCの動作環境は下記の表.1の通りです。
※ポート番号はそれぞれのPCで確認
OS | TeraTermバージョン | ポート | |
PC① | Windows11 Pro | v5.4.0(25/03/03) | COM5 |
PC② | Windows11 Pro | v5.4.0(25/03/03) | COM4 |
TeraTermの設定は下記の表.2に記載します。
※PC①、②共に同じ設定です
ボーレート | 9600bps |
データ | 8bit |
パリティ | none |
ストップビット | 1bit |
フロー制御 | none |
エンコーディング (送受信同様) | SJIS(CP932) |
接続図

図.2
動作確認
まずはTeraTermを起動します。
※事前準備の段階で起動していた場合は再起動します
次に「Shift」+「esc」キーを2回同時に押します。
これで16進デバッグモードに切り替えます。
モードを切り替えた際の画面の変化はないため、データの送受信をして確認します。
切り替え前後の画像が図.3になります。

実際に2台のPCを使用してデータを送信し、TeraTerm上とログの表記が変わっていることを確認します。
動作環境の章の表.1に記載したPC②からPC①に向けてデータを送信し、
受信したデータを確認してみます。
送信データとして”AVANCE”を送りたいと思います。
表.3のASCIIコード表から、受信したデータはTeraTerm上やログ上で、
0x41、0x56、0x41、0x4E、0x43、0x45と表示されるはずです。

まずはPC①でログファイルを出力するように設定を行います。
図.4の順に設定をして、ログファイルを新規作成します。
※設定の内容はあくまでも一例です
設定が完了し、「OK」を押すとログの取得が開始されるため、
この状態でPC②からデータを送信して、PC①で受信したデータをログに残すようにします。

次に行うのはデータの送信です。
送信はマクロを作成して実行するやり方で行ってみます。
PC②で図.5のようにマクロを記載したttlファイルを作成します。
ttlファイルはテキストエディタで作成可能で、
ファイルを保存する際に拡張子をttlに設定することで作成できます。

ttlファイルが作成できたため、図.6の流れでマクロを実行します。

図.7にて、PC①で受信したデータの表示を確認してみます。

TeraTerm上、ログ上で共にバイナリデータとして確認することができました。
まとめ
業務などによって、どのようなデータを確認したいかが変わると思いますが、
今回は16進で表示する方法を紹介しました。
説明はいかがでしたでしょうか?
シリアル通信をされる方のお役に立てれば幸いです。
参考
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